小さなヒントたち
「何を書けばいいか分からない」がなくなる。言語化力は、たった200文字の日常描写で育つ

発信しなきゃとは思うけど、何を書けばいいのか分からない……

頭の中ではちゃんとイメージできているのに、いざ言葉にしようとすると出てこない
自分の事業やサービスには、ちゃんと強みやこだわりがある。それなのに、いざ発信しようとすると手が止まってしまう。
そんなもどかしさを感じたことはありませんか。
実は、言葉にできないのは、センスや才能の問題ではなく、ただ「言葉にする練習」が足りていないだけかもしれません。

今回は、私自身が保育所の連絡帳をきっかけに気づいた、日常の中でできる「言語化力」の育て方についてお話しします。
特別なスキルも、まとまった時間も必要ありません。
たった200文字の日常描写から、事業の強みが伝わる言葉は育っていきます。
目次
とじるなぜ、あなたの「こだわり」はお客様に伝わらないのか
どんな事業やサービスにも、他にはない強みや特徴、こだわりがあると考えています。
けれど、それがなかなか伝わらない…! もどかしいですよね。
お客様に伝わらないのは「自分の伝え方が下手なんだ」と、つい責めてしてしまってはいませんか。
でも、実はこれ、あなたのせいだけではないんです。
情報を「選ぶ」時代から、「疲れる」時代へ
テレビや雑誌、チラシや看板など、限られた媒体でしか情報を受け取ることがなかったかつての時代は、お客様も目に入る情報の中からどれにしようかと選んでいました。
しかし、情報量が爆発的に増加し、一億総発信時代と言われる現代。
スマホを開けば、Instagram、Youtube、LINE、広告、最近はAIと。毎日ものすごい量の情報が意図せずに流れてきますよね。
NTTドコモ モバイル社会研究所が2025年に実施した調査によると、SNS利用者の6〜7割が、投稿を見る頻度に関わらず情報の多さに疲れを感じているという結果が出ています。
特に女性はその傾向が強く、20代以上では実に7割近くが「ついていくのに疲れる」と感じています。

SNSによる情報疲労を感じる*割合[%] (性年代別・単一回答) [調査対象:全国・15~59歳・SNS利用者・n=4031]
つまり、あなたのお客様になるかもしれない人たちは、今この瞬間も、大量の情報の波に晒され、その情報を選びとる余力そのものが少なくなっているということ。
これは、あなたの発信力の問題ではなく、時代そのものが変わったという事実です。
情報があふれる時代に、足を止めてもらうために必要なもの
では、どうすれば、あなたの商品やサービスの情報を、必要としているお客様に届けることができるのでしょうか。
まず、お客様に理解できる形で正しく情報を伝える必要があります。
たとえば、整体院の「筋膜リリース」という言葉。
同業者にはすぐ伝わっても、初めてその言葉を聞くお客様には頭の中に「?」が浮かぶ言葉です。
それを「マッサージでは届きにくい『筋膜』のねじれや癒着を解きほぐし、肩こりや腰痛の根本改善につなげる」と言い換えるだけで、一気にイメージしやすい情報に変わります。
専門用語やこだわりの言葉を、お客様の日常の言葉に翻訳する。
それだけで、伝わり方は大きく変わります。
次に、大量の情報の中でも、思わず目を止めてもらえるような伝え方が必要です。
情報が多すぎると、人は無意識のうちに、ほとんどの情報をスルーしてしまいます。
だからこそ、「あ、これ私に関係あるかも」とふと立ち止まってもらえるような、お客様の興味を惹く伝え方の工夫が欠かせません。
わかりやすく伝えること。そして、足を止めてもらうこと。
この2つを叶えるために欠かせないのが、「言語化力」なんです。

「何を書けばいいか分からない」を生んでいる、言語化力の正体
「言語化力」と聞くと、文章を書くのが苦手だから、話すのが苦手だから、と諦めてしまう方もいるかもしれません。
けれど、言語化力は決して、書くことや話すことのテクニックではありません。
自分の中にあるものを、相手にとってわかりやすい言葉に翻訳して「伝える」ことが、最も重要です。
「言語化力」とは、相手の頭の中に映像を描写すること
そもそも「言語化力」とは何なのでしょうか。
言語化力とは、頭の中にある曖昧な思考、感情、アイデアを、的確な言葉に変換して相手にわかりやすく伝える力です。
「自分の考えを言葉にできる力」だけでなく、それが相手にきちんと伝わってはじめて、本当の言語化力だと私は考えています。
そのためには、日常での出来事やそのときの感情などを詳細に言葉にすることで、相手の頭の中に映像が浮かぶようにすることが必要です。
私は、相手の頭の中に映画やドラマのような情景が浮かんで欲しいと思っています。

なので、上手な言い回しや構成である必要はありません。
行動、その時の風景、音、匂い、気持ちなどを、相手の方が日常で使用している言葉を使って、詳細に描くこと。
これが、言語化力です。
育てるために必要なのはテクニックではなく、蓄積
そしてこの力は、日々、言葉にする練習をし続けることで育っていきます。
詳細に表現しようとしても、それに当てはまる「言葉」が思い浮かばなければ表現できません。
高校生の頃、単語カードをめくりながら必死に英単語を覚えた人も多いのではないでしょうか。
そんな風に、表現する言葉のストックを、自分の中に蓄積する必要があります。
育てるために必要なのは特殊なテクニックではなく、日々、言葉にたくさん触れることなんです。
「何を書けばいいか分からない」を教えてくれた、夫のひと言
では、どのように言葉を蓄積していけばいいのでしょうか。
その方法として、とても良いなと思ったことがあります。
それは、保育所の連絡帳です。
多くの親が悩む、連絡帳に「何を書けばいいか分からない」問題
私は現在、2歳と4歳の子どもを育児中です。
そのため、平日の朝は毎日、保育所への連絡帳を書いています。
普段は私が書き記していますが、先日夫が休みの日に連絡帳の記入をお願いしたところ、「何を書けばいいか分からない」という返答が返ってきました。
子育てをされたことがある方なら、同じような経験をされたことがあるかもしれません。
代わり映えのない日常を毎日書くからこそ、「何を書けばいいか分からない」は多くの親が陥る問題です。

たった200文字の中に、実はたくさんのスキルが詰まっている
この夫のひと言を聞いたことで、普段何気なく行っていた連絡帳の難易度の高さに気づきました。
「子どもの様子」をたった200文字書くだけ。
書くだけなのですが、その工程の中に、たくさんのスキルが詰まっていたんです。
前日の帰宅から登所までの子どもたちの様子を、正しく捉え、記憶しておく洞察力と記憶力。
どの瞬間を切り取って先生に伝えるかを考える取捨選択力。
起こったことを頭の中で映像として浮かぶように伝える表現力。
自分の周りに起きたことをそのまま観察し、伝える内容を選び、分かりやすく伝える。
200文字という少ない文字量だからこそ、適切な言葉で表現する力が身につくのだと感じました。
保育士の先生の連絡帳から見えた、伝わる描写のヒント
ここでとても参考になるのが、保育士の先生が書いてくれる連絡帳のお返事です。
先生の連絡帳は、子どもたちがその日保育所でどんな風に過ごしたか、体調はどうだったか、先生がどんな風に関わってくださったかなどの詳細が書いてあります。
それは、子どもたちが今、目の前で過ごしているかのように上手に分かりやすく表現されています。

そこにいたかのように伝わる、観察力と表現力
「絵本が楽しくて、あっ!と言いながら笑顔で見ていましたよ。」
「ボールを持ってきて、『なげてー』とアピールしてくれました。」
「自らホースから出る水を浴びにホースの前に立ちはだかっていました!」
先生の連絡帳を読みながら、我が子の姿が頭に浮かび、思わず「ふふっ」と笑ってしまう日は多いです。
ひとりひとりをしっかりと観察し、保護者へ伝わる言葉で表現してくれているからこそ、頭の中で我が子が過ごしている様子が浮かぶんです。
事実の描写に、気持ちのひとことが添えられている
「一生懸命シャボン玉を捕まえようとする姿がとても可愛かったです。」
こんな風に、保育所での様子と合わせて、どんな風に可愛かったのかという先生の気持ちも添えられていることが多いです。

親としてありがたい気持ちと同時に、その繊細な描写力と表現力には頭が下がります。
あれは、毎日毎日、ひとりひとりの連絡帳を書き続けた保育士さんならではのスキルだと感じています。
言語化力は、たった200文字の日常描写で育つ
連絡帳と同じような描写を、私たちも日常の中に取り入れれば、おのずと言語化力があがります。
たった200文字程度でいい。
むしろ、短くぎゅっとまとめるからこそ、どの言葉を選ぼうかと考え、適切な表現が身についてきます。
今日あったことを、映像が浮かぶように書いてみる
寝る前に少しでもいいので、ノートとペンを準備して200文字の文章を書いてみてください。
200文字は、一般的なB5ノートだと、およそ6~8行分です。
今日起きたことをそのまま、頭に映像が浮かぶように描写して書く。
そして、その時自分はどんな感情だったのかを書く。
自分が起こした行動だけでなく、周りで起きたこと、それとの関わり、周囲の様子など。
印象に残っているワンシーンを切り取って書いてみてください。
そして、その文章を読んで頭の中で映像が浮かぶかを考えてみてください。
読んでもらえる人がいるなら、親しい誰かに読んでもらうのも良いです。
続けた先に、事業の強みが伝わる言葉が育っていく
200字の記録を毎日書く。
ただそれだけで、言語化力は着実にあがっていきます。
その役目を、私の場合は子どもたちの連絡帳が担ってくれているんだと、今回気づかされました。
あなたの場合はどうですか?
たった200字の記録。
続けてみた先に、きっと言語化力があがり、事業の強みやこだわりをもっとお客様に伝わる形で届けられるようになっているはずです。

「何を書けばいいか分からない」は、自分のことになると特に難しい
連絡帳の練習を続ければ、描写力は着実に育っていきます。
けれど、自分の事業の強みになると、「何を書けばいいか分からない」ではなく、「そもそも何が強みか分からない」という壁にぶつかることはありませんか。
毎日やっていること、当たり前だと思っていることほど、実は他にはない強みだったりします。
自分にとっての「普通」は、他人からすると「特別」なことが多いのです。
第三者と一緒に、あなたの強みを見つけていく
自分では気づけない強みを見つけるには、第三者と一緒に振り返る時間が力になります。
「事業の強みやこだわりを、お客様に伝わる形へ言語化したい」
そう思われたなら、ぜひ一度、そのままのあなたの言葉でお話を聞かせてください
他者にしか見えない強みやこだわりをみつけ、「伝わる形」へ一緒に整えていきましょう。
進む一歩を、見たくなる。
変わりたいけど変われない。何から始めたらいいのか分からない。
そんな「今」の悩みや課題を解決するための小さな一歩を一緒に見つけましょう。